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中川智博のコーチング MEMO #01
静岡マラソンを走る人へ 

中川智博のコーチング MEMO #01静岡マラソンを走る人へ 

TOMO RUN 代表
中川智博
の静岡マラソンを走る人へ

陸上競技キャリアでは、日本代表として、箱根駅伝や実業団のキャプテンを務めてきた中川智博氏の今は市民ランナーコーチ。それはアスリートの指導とはわけが違う。運動能力もそれぞれ、基礎ができていないフォーム、前向きな人がいればすぐにやる気をなくす人も、そんな初心者ランナーに正しいランニング技術とスポーツとしての楽しみをいかに伝えているのだろう。

静岡マラソンまで2週間。今回は本番に向けてのランナーの心構えや準備とコーチングについて語ってもらった。

大切なのはあわてないことです。前日は休日のように過ごしましょう。

マラソンはフェスです。お祭りやディズニーランドと一緒で、その場に行ってからはしゃげばいい。42キロを走ることは尋常ではない、富士山をヒールで登ろうとするような人はランナーにはいないと思いますが、とにかく当日パニックにならないために準備をしっかりと。気持ちと体を整え、安心してスタートラインに立つための準備をしましょう。

レース前日の過ごし方は重要です。必要なゼッケンや計測チップ、当日朝の食事の用意、会場までどうやって行くか、荷物の預けエリアはどこか等々、確認したり備えることは意外にたくさんあります。ただ、気持ちの持ち方はシンプルに〝レース前日は休日〟としましょう。アクティブレストで2時間歩いてもいい。静岡マラソンフェスタイベントに出かけてみるのもお勧めします(ランナー応援のため私もステージに立ちますので笑)。要は心が平穏なら前日も当日も楽しい一日になります。不安で気持ちが張りつめてしまったり、はしゃいで無駄に心の波を立てないことが好走につながります。どこか冷静な自分がいることで、レース前、レース中にトラブルが発生してもパニックにならず、対処しやすい心持ちで臨むことができますよ。

 

ランナーもコーチも人。お互いの信頼関係があって届くアドバイスがある。

ここからの2週間。トモラン静岡教室ではコーチとして、ランナーの心の中を見ています。高揚している人は冷静になるように、沈んでいる人は盛り立てられるように。そうすることで安心感を与えたい。9割の市民ランナーは本番を前に冷静な判断ができない状態になる可能性があります。だから、1割になればいい。週2回のレッスンでは必ずメモを残します。ランナーのコンディションなどをメモにとりながら頭を整理しています。書いたことがよく夢に出てきたりもします(笑)。でも、メモに記録したランナーへのアドバイスや対処法が自然と出てくることもあって、それが当たることも多い。頭の中は寝てもさめてもランナーのことでいっぱい。ランナーこそ十人十色。パワーのある人ばかりで、それに負けない心身を作るのもコーチの仕事ですかね。溜まったストレスはマリオカートゲームと1人カラオケで発散しています(笑)。

メモに残し整理した考えは、次のレッスンまでの間、そしてレッスン直前の3度、そのランナーのことを考え、自分の言葉にして伝えるのが私のコーチングの一つです。処方箋なので、レッスンの場でアドバイスできなければ意味がない。ランナーもコーチも人。お互いの信頼関係がなければ的確なアドバイスであっても心に届かない。ただの指導であれば、フォームの乱れやケガの状態は、彼らの走る姿を見ればわかること。走ることに限らず抱えているストレスまで、ランナーの内側にあるモノを(照れることなく)吐き出してしまえるコーチでありたい。そうすれば、ランナーの足と心はもっと軽くなってレース当日を迎えられはず、そう考えています。

次回テーマは「レース本番を、人生を楽しく走ろう!」を予定。お楽しみに。

投稿者情報

R.B.S
食べること、カラダを作ること、
仲間と笑い合うことを、走りにプラス。

ランニングをライフスタイルに。

走り始めた人、走り続けている人、走ってみたい人と一緒に、
その時間とシーンを楽しめたらうれしいです。

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