いつもと同じような朝が来た。
景色は変わらない、
わたしも変わらない、
いつもの通勤路。
だけど、自分のことをほんの少し好きになれた。
そこだけ少し違った。
「5年以内くらいにハーフマラソン完走」を目標に走り出した1年前。
自分にはそのくらいが限界だろうと思っていた1年前。
その自分を遥かに超えることが出来た、今。
初フルマラソンは無事完走。
なんてことはない、42キロが全く苦しくなかった。
心拍が上がることは最後までなく、ただいわゆる足の売り切れで失速した40km地点。
普段のインターバル練習の方がよほど苦しかった。
まさかまさかの坂の連続の難関コース。
そんなこと知らずにエントリーした怖いもの知らずのわたし。
トレランか、と思うほどの上り坂、皆さん歩いていた。
前回のレースでの失敗も思う存分に生きた。
すぐガス欠になるので、レース1週間前からとにかくよく食べ、よく寝た。
エイドは全部完食、お腹が空いたなーと思うといろいろな食べ物があって助かった。
レース準備としていわゆる「カーボローディング」は一度炭水化物を抜いてから行うらしいけど、
普段からお腹が空きすぎるので抜かずにひたすら食べていた。
ご飯は常に大盛り、前日の食事ではNGとされている揚げ物、良いとされているうどん、
ではなく大好きなかつ丼とお友達の打ったお蕎麦を堪能した。美味しかった。
当日は初めての荷物預け、から始まりとにかく動き方がよくわからない。
バタバタしているうちに待機場所へ。
けど、とても落ち着いていた。スタート前あくびが止まらず、完全リラックス状態。
肩の力の抜けた状態で力むことなくスタートラインに立てた。
普段の練習を頑張ってきた自分に不思議と迷いはなかった。
初めて22キロ、の表示をみた時ワクワクした。
ここからどうなるんだろう、と。
30キロ地点。
「ここまで来れたんやから、もう大丈夫や。いけるいける。」
そんな沿道のボランティアの方の声に励まされ、走りながら涙が出た。
いけるかも、って思った。
そこを過ぎると「もうあと少し!!」の声、ゴールまでずっと。
久々の関西弁、こんな形でまた関西に戻ってくること想像もしてなかった。
結果は4時間52分。
約5時間の旅となりました。
静岡マラソン2019での目標はタイムを決めています。
その目標を達成したら、わたしには伝えたい想いがあるのです。
わたしにとって走りきった先に見えた景色は、
決して外に広がったものではなく、自分に向けられたものでした。
皆さんで、静岡の街を楽しんで走れるといいな。
県外から参加される皆さん、お待ちしてますね。
NOZO
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